退職時に有給を全消化するのは我儘だと言われた話

先日入社7,8年目の先輩社員と話す機会があった。

「辞める時に有給を全部使うつもりか?」と聞かれたので

「そうです、使います」と答えた。

「有給ってさ、会社にとってはマイナスにしかならないじゃん? 出勤しないで休んでる奴に給料払うわけだからさ」

「でしょうね」

「それでも使うっていうなら頑張れとしか言いようがないけど。ここは感覚の違いだな。考えてもみろ、会社で有給使ってる人間なんて一人もいないんだぞ? しかもこんな忙しい時で会社も過渡期真っ只中でさ。そりゃ我儘って言われても仕方ないよな」

「そうは思いませんが」

「有給使わず今すぐ辞めるか、せめて繁忙期の12月は出勤して1月に有給使うとかさ」

「関係ありません。絶対に使わせてもらいます。拒否したり欠勤扱いにしてきたら僕も出るとこ出ないといけなくなるんで」

 

この先輩社員の言うことも良くわかる。本来であればうまく折り合いをつけて繁忙期までは出勤して円満に辞めるというのが望ましいし、有給を使っている人間などいないのだから辞める奴が有給を使うなどもっての外であるというのが人間の感情であろう。

しかし日本は法治国家である。会社には好きとか嫌いという感情で居たのではなく労働契約を締結して労働力を提供していたまでのことである。

退職も2週間前に申し出るという民法上の要件を満たしているし、有給消化に関しても当然に認められる権利を行使するまでである。

大体、半年間残業代を出さないという会社の違法行為により手取り13万の生活を強いられたあげく、退職時の人格否定的罵倒やその後の無視といった冷遇を受けたにも関わらず、なぜ労働者が会社の意向や会社に残り働く人間の感情を組まねばならないのか理解に苦しむ。

会社行きたくねえ。