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「資産を運用せし者──、オオオォーッ!」(VA:木村拓哉)
世の中には賃労働に従事せずパソコンの前でカチャチャやってスマホでポチポチして投資でカネを稼いで生活している者がいるらしい。一体どうすればそんなことができるのか? 知識を得て訓練さえ積めば誰にでもできることなのか? それとも何か特別な才能が必要なのか? 幸い、相場師や(個人)投資家の中には、彼ら自身の思想、貴重な経験や思考過程、テクニックなどを動画や文章に残している者がいる。それらを参照しながら、投資歴7年目の底辺単純労働者兼ド素人弱小個人投資家である私自身の投資体験も踏まえて考えてみたい。
近年は日経平均株価が終値最高値を更新し続けるなど間違いなく歴史的大相場である。はずだが、キオクシアやソフトバンクといった半導体やAI関連銘柄ばかりが高騰して日経平均を牽引しており、バリュー・ディフェンシブ銘柄の株価は全然パッとしない。私の持ち株はバリュー系に偏っているが、含み益はさっぱり積み上がっていかない。どころか、年初来安値を更新するという有り様である──、と随分前に書いていたのだが、最近(7月初旬~中旬)はAI関連銘柄に陰りが見え始め(7月17日、キオクシアS安)、バリュー系に資金が来ているような感じがする。
1年半前のあの時、キオクシアを買っていれば! あれは買えたはずだ! IPOにも申し込んでいたんだ! 落選したけど上場後に買おうと思っていたんだ! 儲けた奴が羨ましくて仕方がない。損したことよりも儲け損ねた時の悔しさといったらない。プロスペクト理論における機会損失の精神的苦痛である。
国内NISA口座数は約3000万に迫っている。大半の者はオルカンとかS&P500あたりを積立設定して放置するという「健全」で「正しい」投資を行なっているっぽいが、それでも他者の爆益報告に歯噛みしたり、飽き足りず個別株に全振りする賭博者もいるだろう。
「勝ったらいいな」じゃない……! 人生は「勝たなきゃダメ」なんだ……っ! 勝たなければゴミ……! 勝たなければ……!
この手は何のためについている……..? リスクを恐れ動かないなんていうのは、年金と預金が頼りの老人がすることだぜ……。
たとえどんなに……不運……不幸……不ヅキに見舞われようと……オレは決して諦めない……! 捩じ伏せる……..! 最悪の運命…….境遇….…ありとあらゆる障害……不平……不正……すべてを捩じ伏せ……..オレは勝つ……..!
……しかし私はカイジのようなギャンブルの天才ではない。ここは一旦落ち着いて、先人相場師たちに学ぶことにする。まずは江戸時代に江戸・蔵前と大坂・堂島の二大米相場で爆勝ちした伝説の相場師にして日本相場師の祖、相場の神様、本間宗久である。
1724年(享保9年)、出羽国庄内藩(現・山形県酒田市)の豪商・本間家「新潟屋」当主の三男として当地に出生。10代で江戸・蔵前の米相場を見聞、「投機で大儲けすべし」と父に進言するが、「邪道である」と拒否される。父の死後は跡を継いだ次兄と「新潟家」の経営方針を巡って激しく対立し、本間家から追放される。相場師として身を立てることを決意し、江戸・蔵前で勝負するが大敗、一度破産する。が、体勢を立て直して爆勝ち。「天下の台所」と呼ばれ、世界初の先物取引が行なわれていた大坂・堂島の米相場でも爆勝ち。
名声を確かなものとする。本間家とは絶縁状態だったが、晩年には酒田米の現物取引と貸金業を営んで更に莫大な財を築き、結果的に本間家を陰で支える役割を担っていた。
ちなみに、彼を輩出したこの本間家は戊辰戦争時にスナイドル銃など大量の最新洋式小銃を購入、戦後は本領安堵のために奔走、明治新政府に多額の献金や融資を行なって財政を支援した、あの本間家である。
その本間宗久が晩年の30年を費やして唯一著したとされる『本間宗久翁秘録』という書物がある。「著したとされる」と書いたのは、この秘録は宗久本人の筆によるものではない可能性が高いとされているからである。秘録には、宗久の死後に起きた出来事に関する記述があり、おそらく彼の弟子や関係者が生前の彼の口伝をまとめたものではないかと考えられている。
秘録の主な内容は相場に臨む際の心構えと、現代で言うテクニカル分析に関する手法である。
第九十三章 人の商を羨むべからざる事
九三、人の商を、羨敷思ふ可からず。但し、羨敷思ふ時は、其時の相場の位を弁へず、唯羨ましく思ふ心計りにてする故、手違ひになるなり。
九三、人の儲けをうらやましく思ってはいけません。うらやましく思うときは慌てて自分もその儲けに乗ろうとするものだから、相場の正しい状況を把握せずに手を出してしまうので、うまくいかないものなのです。
第九十四章 腹立売買致すべからざる事
九四、腹立売、腹立買、決してすべからず。大に慎むべし。
九四、うまくいかないからといって、決して感情的になって売り買いしては、してはなりませんよ。おおいに慎んでください。
第百五十三章 此書他見無用の事
一五三、此書、懇意の間柄にても、必らず必らず見せ申間敷なり、全く、我一人富まんとには非ず。此書を能々見極めもせず、心安き者に心得、売買致候へば、手違になり、時により身上に拘はり、恨みを受くる故に、必らず必らず他見無用の事、秘すべし秘すべし。殊に三位の伝は天下に稀なる法立にて、知る者少なし。此法に随て売買致時は、神徳利運にして、損すると云ふことなし。大切に心得、秘蔵すべし。慎むべし、秘すべし。
一五三、この書物は親しい間柄の人にも絶対に見せてはいけません。これは自分ひとりが富を得ようというような了見からではありません。この書をよく理解もせずに、簡単に上面だけ読んで(わかったつもりになって)売買すれば失敗してしまうし、ときには身を滅ぼすことにもなりかねません。そうなったときに恨まれても責任は取れないので、絶対人に見せてはいけないのです。秘密にしてください。ことに三位の伝は天下に稀なる法ですから、知る人も少ない。この法に従って売買すれば、神徳利運があって損をすることがありません。大切に心得てください。秘蔵にしてください。内緒ですよ。
森生文乃『マンガ 相場の神様 本間宗久翁秘録〈酒田罫線法の源流〉』(パンローリング、2020年6刷)p.166
素晴らしい。背筋が伸びます宗久先生。これはもう相場を跳び越えて道、人生哲学の領域に到達してゐる。宗久の墓がある東京都台東区の真宗大谷派・随徳寺では、今もなお彼を私淑する者たちによる墓参が絶えないことにも頷ける。
「三位の伝(さんみのつたえ)」とは、心が焦るときは三日待て、相場の状況や天井と底をよく見極めて、売るのか、買うのか、それとも休むのかを決めろ、ということらしい。秘録では、勝っても調子に乗るな慎め、欲を出さず腹八分目で利食いしろ、負けても焦るな自暴自棄になるな、休むというのは冷静になって徹底的に考えろということだ、と繰り返し説かれる。
第百五十三章、此書他見無用の事を読み、宗久先生は本当に偉いお方だと思った。私のような無知蒙昧で愚鈍な人間はすぐに「どうすれば儲かるの?」「儲かる株(銘柄)教えて」と思考を放棄して他者に判断を委ね、いざ損失を被(こうむ)ると「お前のせいで損をした」「どうしてくれるんだ責任取れ」などと逆恨みするのが常である。こういう、人間関係のつまらない面倒事を避けなさい、最終的には自分で考えろボケ、自分で決断しろカス、と仰っているわけである。
似たようなことを、20世紀初頭のアメリカで活躍、大成功しながら2度の離婚と4度の破産の末に拳銃自殺した悲劇の投機家ジェシー・リバモアも、彼唯一の著書『株式投資術』に書いている。
昔からディナーパーティーで初対面の人と同席するたび、挨拶もそこそこにいつもこう尋ねられる。
「どうすればマーケットで稼ぐことができますか?」
若いころは、マーケットから楽に手っ取り早くお金を手にしたいと願う人たちが直面するすべての問題について、懇切丁寧に説明していた。あるいは丁寧に断って、その煩わしさから逃れていた。だが、のちには無愛想に「分かりません」と答えるようになった。
彼らの無遠慮な質問には耐え難いものがある。
(中略)
話を進める前に忠告しておく。成功によって手にできる成果は、自ら記録を付け、自ら考え、自ら結論を出すという点において、どれだけ偽りなく誠実に努力したかに比例する。
(中略)
投機に関心のある人は、投機をビジネスとしてとらえ、ビジネスとして扱うべきであって、ギャンブルと考えてはならない。(中略)投機というビジネスに従事する人々は入手できる有益なデータを駆使して、自分の能力のかぎりまで学び、理解しようと固く決意すべきである。
ジェシー・ローリストン・リバモア『リバモアの株式投資術』(増沢和美・河田寿美子訳、パンローリング、2020年4刷)p.10-12
秘録に話を戻すと、テクニカル的な難しくて細かい具体的手法に関しても書かれている。これらに忠実に従って取引すれば絶対に損はしないらしい。が、私はそもそもテクニカルに興味がない。MACDとか移動平均線、出来高くらいは見るが、カップウィズハンドルとか嘘だろと思う。興味がある人は類書もたくさん刊行されているのでそちらを参照してほしい。
この漫画版秘録の巻末には酒田罫線法の第一人者、林輝太郎の特別寄稿が掲載されている。
氏は陸軍士官学校、法政大学経済学部および文学部卒業後、商品先物取引においてテクニカルを中心とした手法を用いて爆勝ち、名を上げ、晩年は個人投資家教育に情熱を注いだ相場師である。
『マーケットの魔術師』(パン・ローリング)にも紹介されているアメリカの大相場師エド・スィコータは、「どうすれば、あなたのような成功者になれますか」という問いに、「見込みが外れたときには直ちに切る。これだけで成功者になれる」と答えたという。
W氏やスィコータ氏の「悪い玉は切れ」や「見込みが外れたときには直ちに切る」、これがなかなかできない。
(中略)
「ルールを守ること」は、(中略)非常に簡単なものでさえ、いかに困難か、やってみれば、すぐに分かる。W氏はその簡単なルールを守り抜いて成功した。
そして一〇年。W氏が事務所に訪ねてきたとき聞いてみたら、「資産は一〇億円を超えました」と言っていた。W氏は、単純なルールを守り続けることで、大成功者になっていたのである。
林輝太郎「特別寄稿 酒田罫線法」──酒田罫線法で大成功した相場師──
森生文乃『マンガ 相場の神様 本間宗久翁秘録〈酒田罫線法の源流〉』(パンローリング、2020年6刷)p.225
エド・スィコータって誰だよ。当該のジャック・D・シュワッガー『マーケットの魔術師』(横山直樹監訳、パンローリング、2024年20刷)を読んでみる。自らもファンド代表である著者が、一流のトレーダーたちにインタビューするという内容である。聞くところによるとこの本は、爆勝ちしている(個人)投資家の自宅本棚に必ずと言っていいほど架蔵されている一冊であるらしい。続編も四冊ほど刊行されているが、第一作目の本書が一番人気っぽい。本のカバーにスィコータのプロフィールの一部が載っている。
「16年間で25万%という驚異的なリターンを実現したトレードの達人」
迅速な損切りを重視する順張り(トレンドフォロー)タイプの商品先物トレーダーだそう。2026年現在、79歳の彼の資産は推定で約42億ドルらしい。
インタビューはタホ湖の畔に建つ彼の自宅兼仕事場で行われている。
Q なぜあなたは他に比べて、はるかに良い結果を残せたのですか。
僕には才能があるように思う。それは、相場を愛し、常に楽観的態度でいるという僕の哲学と強い関連があるようだ。
Q 優れたトレーダーはトレードのための特別な才能を持っているのですか。
素晴らしい音楽家や優れた運動選手がその各分野において才能があるように、優れたトレーダーもトレードのための特別な才能を持っている。優れたトレーダーは才能に吸収されている人々なんだ。彼らが才能を持っているのではなく、才能が彼らを支配している。
Q 本当のところはどうなのですか。
幸運や知性、才能だとかいうのは、物事を極めていく上で必要なものを表現している言葉なんだ。人間はその人の天職でうまくやっていく傾向がある。ほとんどの優秀なトレーダーは、トレードについての少しばかり特別なひらめきを持っていると思う。人間は生来音楽家であったり、画家であったり、アナリストであったりするんだ。トレードの才能を習得するというのは難しいことだと思う。しかし、既に才能が備わっているのであれば、それは見いだされ、伸ばされていくことになる。
Q すべてのトレーダーは勝ちたいんじゃないのですか。
勝っても負けても、皆自分の欲しいものを相場から手に入れる。
(中略)
最も華麗で興味深いトレーダーの何人かは、稼ぐためだけにトレードしているわけではないと思う。
Q あなたの成功をどう評価しますか。
僕は成功を評価などしない。祝福する。僕は、成功とは金銭的に何を得たかということではなく、その人が天職を見つけて、それを全うしていくことだと思う。
ジャック・D・シュワッガー『マーケットの魔術師』(横山直樹監訳、パンローリング、2024年20刷)p.164-165,174-175,177-178,179
いや、深いって。哲学であり文学だろこれ。実際、「勝っても負けても、皆自分の欲しいものを相場から手に入れる」という言葉は多くの投資家に衝撃を与えたらしい。インタビュアーのシュワッガーも後記に記している。
「スィコータが最初にこれを発言したとき、私は彼がふざけているのだと考えた。しかしすぐに彼が非常に真剣であるということがわかった。(中略)相場と人間についての非常に刺激的な考え方は、ひょっとすると真実かもしれないと思わざるを得ない」(前掲書、p.179)
この本にはスィコータの他にも成長株発掘法で有名なオニールのインタビューも載っている。ただし、初版は2001年で、語られている情報はかなり古い点に注意は必要か。しかし具体的な手法は置いておくとして、そのエッセンスは現代にも通ずるように思う。アマゾンのレビューには、トレーダーの生い立ちや前職などの経歴に関するどうでもいい質問回答が多すぎる、という意見が散見されるが、私はむしろそういったことに興味があるためとても面白く読んだ。
最近、スタッズ・ターケルの『仕事!』『死について!』を読んでいる。
様々な職業に従事する市井の人々にインタビューした本で、おもしろい。インタビューという形式の効果なのか、かなり赤裸々に本音が語られている。YouTubeにおける「街録チャンネル」とか「トマホーク」の動画はかなり人気で再生数もブン回っており、私も好きでよく観ているのだが、インタビュー形式で他者の人生や生活スタイル、考え方を気軽に深く知ることができる点が通底している。
さて、少しまとめてみると、本間宗久は感情的にならずルールに従って取引すれば損はしない(勝てる)と言い、林輝太郎はそのルールを守ることが何より難しいのだと言い、リバモアは自分の能力のかぎりまで学び、理解しようと固く決意して偽りなく誠実に努力することが必要だと言い、スィコータは優れたトレーダーは生まれつき特別な才能を持っており、その才能を習得するのは難しいことだと言っている。
やはり凡人はキャピタル・インカム不労収入だけで生計を立てるなんぞ馬鹿なことを夢見てないで、毎日過酷な賃労働に従事しつつ黙ってインデックスファンド積み立て投資をしてろということか。と思っていると、才能なんて必要ないと主張する投資家を発見。
2005年に発表された最後の高額納税者番付(2004年度)において、サラリーマンでありながら第一位、元タワー投資顧問社員、清原達郎である。
唯一の著書『わが投資術 市場は誰に微笑むか』(講談社、2024年)は発売と同時に話題になった。
儲かってしまうと「俺は株の才能あるかも」なんて思うかもしれないですからねえ。これはとっても危険なことです。株式投資に「才能」とかありませんから。
(中略)
いいですか、もう一度言いますが「株式投資の才能」なんてありません。あるのは「自分の失敗からどれだけ学んだか」だけです。
清原達郎『わが投資術 市場は誰に微笑むか』(講談社、2024年)p.144
株式投資の才能なんてものはないらしい! よっしゃ、才能ない俺でも株で大儲けできるっぽいぜ! フゥハハァ! ……と、ぬか喜びするのも束の間、この本は私のような初心者にはかなり難しい。個人投資家が日本の大型株に分散投資するならTOPIX買うのが一番合理的、個別株をやりたい個人投資家にすすめている方法はバリュー投資で、その中でも破壊力抜群の「割安小型成長株」を選んで投資せよ、イメージの悪い業界に投資妙味あり、役立たず指標のPBRよりネットキャッシュ比率を見ろ、市場暴落時は買い、というのはわかる。著者はかなり嚙み砕いてわかりやすく説明してくれているのだが、しかし「ベイジアン的発想」などを理解し実践するためには数学の素養が必要である。
また、個人投資家が専業投資家になることを推奨していない。
とにかく個人投資家の方は節約をして株を買う元手をためることが何より大事です。(中略)
新聞雑誌を含む他の有料サービスはまったく必要ありません。ぜひ節約してできるだけ多くの株を買ってください。今や世の中は無料の情報源であふれかえっています。世の中で起きている大抵のことはそれでわかります。わざわざ個人投資家の方が情報にお金を払う必要などありません。
「手持ちの金を全額株式につぎ込まない」ことが重要です。万が一の株式市場の暴落の際に、株を買うお金が少しは残っているようにしないと。
個人投資家の方がプロの投資家になるのはお勧めできません。ほかに仕事を持っていて収入がないと、底値だと思って全財産を注ぎ込んだ時、さらに下がったらもう手も足も出ないじゃないですか。ほかに収入があれば自由度が飛躍的に上がります。
清原達郎『わが投資術 市場は誰に微笑むか』(講談社、2024年)p.31-32,143,254-255
株に才能なんてない、失敗から学べるかどうかだ、仕事は辞めるな節約して少しでも多くのカネを手元に残して株を買え、と。やはり賃労働は避けられないのか。
他に本書では、日本人の英語が下手クソすぎて危機的状況、小学校からみっちり英語やれとか、国語の授業削れ、教科書に載ってる文章が下手すぎ、小林秀雄の文章は意味不明で最悪、「それ」が何を指すのか選ばせる試験問題を作れるようなわかりにくい文章を書くな、国語で非論理的思考を訓練するより英語で世界史を勉強しろなど、これからの日本への提言もある(第9章 これからの日本株市場)。耳が痛いぜえ……。
高額納税者番付に載った投資家といえばもう一人いる。日本にはもう採算が取れるような金鉱は存在しないとされていた折、小卒の小僧奉公から出発して戦時中には朝鮮半島で鉱山経営に携わっていた経験と、日々図書館に通い詰めての独学勉強と独自研究、鹿児島県菱刈町現地での私的調査によって、京大の学者や地質学会の名だたる専門家らが否定するなかで大規模金鉱脈の存在を確信、住友金属鉱山株を巡る仕手戦で爆勝ち、1982年度の高額納税者番付第一位、職業欄に「相場師」と記載した唯一の男、「最後の相場師」是川銀蔵、人呼んで「是銀(これぎん)」である。
株は大儲けできるものと錯覚し、危険も省みずに株式投資に大金をつぎ込み、人生を棒にふるような人達が出てきては困る。(中略)
そこで私は自らの人生を自らの手で綴ることにより、株で成功することは不可能に近いという事実を伝える使命があると思い、筆をとることにした。
自分で努力せず、骨折らずに勤めの片手間で儲けようということでうまくいくはずがない。ムシが良すぎる。サラリーマンが二足のわらじをはいてそんなにうまくいくほど、株の世界は甘くない。
本当に儲けようと思うなら、自分で経済の動きに注意すること。日本経済はもちろん、世界経済の動向、そしてこれを倦まずたゆまず日常見守っていく。これはある程度常識さえあれば誰でもできることだ。
①銘柄は人が奨めるものでなく、自分で勉強して選ぶ
②二年後の経済の変化を自分で予測し大局観を持つ
③株価には妥当な水準がある。値上がり株の深追いは禁物
④株価は最終的に業績で決まる。腕力相場は敬遠する
⑤不測の事態などリスクはつきものと心得る
これが、これまで私が書き綴ってきた投資人生のまとめ、投資五ヵ条である。
ご承知のように私は単なる評論家ではない。ここというチャンスを見つけたら自らバクチを打ってきた。
是川銀蔵『相場師一代』(小学館文庫、2022年13刷)p.3,303-304
本書冒頭で、才能とか以前にそもそも株で成功することは不可能に近いと断言。その理由を是銀は、相場の世界は甘くないのだということに加え、日本の税制は株で儲けても大半を税金として取られてしまい、巨万の富を築けるような仕組みにはなっていないからだとする。1988年まで株の譲渡益は原則非課税だったはずだが、大口の取引はまた別だったのかもしれない。
で、どうしてもやるというならサラリーマンと二足のわらじじゃ土台無理、毎日徹底的に努力して勉強して世界の経済や市場の動向を注視するとともに大局観を持て、と言う。
この本は是銀の唯一の著書にして自伝なのだが、壮絶かつ痛快で本当におもしろい。何度も読み返している。読んでいて全身の血液が沸騰してきやがる。大学出というだけで偉そうにしてる連中を蹴散らす七転八起の男の闘い。熱いぜ。
「会社側が菱刈が大金脈かどうか疑っている時に、いくら金山を経営した実績があるとはいえ、どうして住友鉱に出動する判断がついたんですか」
私の親しい友人も何度かこういった同じようなことを尋ねてきた。
「私は一日一日、それこそ真剣勝負をやっておるんです。失敗しても誰も助けてはくれんし、自分の努力で運命を開拓していく以外、生き残る道はない。だから、私は一秒、一分間に全力を傾けて真剣勝負を続けました。だから、どんな状況の時でも正確な判断が要求され、それを下してきた」
そうはいってもこれだけで今度の住友金属鉱山の成功を説明しきれるものでない。
「人間には、一生のうち二度や三度のチャンスはある。それを生かすか殺すかの決断のために、日常の努力と精進、そして真面目といった理論と実践とを通じて日夜思考の訓練を重ねることが成功への確率を増進する。そのために数多くの真剣勝負を経験し、勝負勘を養うことだ」
つまり、「勘」とは、経験の集積から湧き出る真実的総合判断なのである。
是川銀蔵『相場師一代』(小学館文庫、2022年13刷)p.289
執筆時、是銀は御年93歳である。凄すぎる。晩年には是川奨学財団を設立するなど社会福祉事業に尽力、資産はほとんど残っていなかったという。本多静六しかり、こういうカッケえ爺になりたいぜ。
是銀は「最後の相場師」と呼ばれたわけだが、では現代にはもう相場師は存在しないのか。もちろん存在する。
現代の相場師、個人投資家のcis(しす)である。
1979年生まれ、東京都板橋区出身。法政大学工学部4年時の2000年に証券口座を開設し、元手300万円で株式投資を始める。大学卒業後は親戚が経営する会社でサラリーマンとして働きながら、給料のほとんどを割安株を買う長期トレードにつぎ込むが資金を減らし続け、一時は1000万円以上溶かすも、2ちゃんねるのオフ会に参加し、勝っているトレーダーたちと交流したことがきっかけで順張り短期トレードに手法を切り替えて成功。日中相場に張り付くことができないサラリーマン稼業との兼業は難しく、総資産6000万円到達時に専業投資家となり、今日に至るまで「東証は俺の財布」と豪語するほど資産を大きく増やし続けている投資家である。
彼は麻雀ライター・福地誠のすすめで、唯一の著書『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』(KADOKAWA、2018年)を出している。投資手法に関する記述だけでなく、幼少期からの自伝的な内容も多くておもしろい。大学生時に友人に誘われて山崎製パンの冷蔵工場で深夜に柏餅を作るバイトに参加したものの、あまりの寒さにギブアップした話なども書かれている。本の帯には「230億円稼いだ勝つ思考」と書いてあるのだが、本人のX(旧ツイッター)によると現在の資産は640億円(2026年7月時点)となっている。
投資家仲間を見ていると、それぞれに自分なりの売買のスタイルがある。
自分の性格と相反するスタイルで勝とうとするのは難しい。自分の性格と折り合いのいい必勝パターンを見つけて磨いていくのが勝てるようになる近道。
その上で、大きく勝つためには人間としての本能を制御しなければならない。
お金が絡むとその人の本能が勝ってしまう。
学校の勉強や就活で堅実な人は守備寄りになって、ものすごく利幅が少ない売買をしてしまう。また、学校では豪快な「テストあるのに寝坊しちゃったよ」とか「必修なのに全部単位を落としちゃった」みたいな人は、損益も豪快になる。
cis(しす)『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』(KADOKAWA、2018年)p.35,107
cisは不況時に赤字の会社を買う場合と、吉野家や松屋など飲食店の優待食事券のために最低単元保有する場合の例外を除いて、長期投資はやらないと書いている。理由は儲からないからの一言に尽きるし、「明日の株価もわからないで悩んでいるのに、半年後とか1年後、さらには10年後の株価なんて予想できるわけがない」(前掲書、p.84)からだという。株の割安性とか業績などのファンダメンタル要素に関しても、それは勝手な思い込みに過ぎないとする。
ではどうするのかというと、短期の値動きやチャート、指数組み入れなど「今ある優位性」に張れという。上がり続ける株は上がる、下がり続ける株は下がるという考えのもと、高値圏であろうと買いを入れ、下がり始めたら売るという手法で、これは前述のリバモアも得意とした方法である。ただし、株で一番大切であるとする損切りは迅速に行い被害を最小に食い止める必要がある一方、目先の利確に走らず利益を最大化するこことも重要だという。勝率よりもトータルの損益額を最重視すべきとする。
聞いてるだけなら、なるほど簡単そうに思えるが、前述の林輝太郎も言っていたように、いざやってみるととんでもなく難しい。私は本書を読み、現代日本を代表する相場師が言ってるんだから間違いないだろうとさっそく実践してみたところ、一ヵ月もしないうちに70万円失った。賃労働者にとって70万円は大金である。これは自分には向いていない、自分は短期攻撃型トレーダーとしての才能や適性には欠けるなと思い、即撤退した。cisは「世の中の8割以上の人は損してしまうことにすごくストレスを感じるはず。そういう人はサラリーマンでいるのがいいと思う。ちゃんと動いていれば毎月必ずプラスになるというのはかなり精神的にいい」(前掲書、p.180)と書いている。
cisはインタビューで初心者に向けて「株を始めるなら若いほうがいい」「ポジションを持っているかどうかで相場への興味が全然変わってくる」「資金は最低でも給料1ヵ月分」「自分が楽しいと思えることをやったほうがいい」「応援したい会社に投資するのも全然アリ」「好きな会社を買うのもいい」「投資を続けるには楽しいと思えることが大事」と語っている。
余談だが、本書にはcis妻との馴れ初めが書かれている。『電車男』ブームに乗じた投資家仲間を参考にして、2ちゃんねるの純愛掲示板に「1億2000万持ってます、彼女募集中」「年齢、容姿を問いません」と書き込んだところ、実際に女性から1000通近いメールが来たという。
テンプレな行動じゃないと、週3か週4で新しい人と会い続けるのは無理だ。
(中略)
相手の数が多すぎて予定がずっと埋まってしまい、一度会った相手とは基本は会わなかった。ノルマをこなすだけで精いっぱい。それでも深夜に電話がかかってきたり、(中略)他にもいろいろすごいメールがきて、大変だった。結婚がかかったときの女性のエネルギーの恐ろしさを知った。
(中略)
懲り懲りして打ち切った直後くらいに連絡があったのが今の妻。当時は地方の国立大に通う大学院生で、就活のために東京に来るついでだったらしい。東京に知り合いもいないし、面白そうだから人生経験でメールしてみたという感じだった。
会ってみたら、それまでの100人以上の女性たちのなかでいちばん自分にピッタリ合う。(中略)
妻は自分にないものをいろいろ持っていたのがよかった。学校の勉強ができて、武道もやっていて、痩せているけど筋肉があって。見た目も好みだった。
結婚指輪を買ったときに、なんでも好きなの買っていいよと言ったけど、妻が選んだのは10万くらいのもの。それ以上高いものを買ってあげたことは今に至るまでほとんどない。
ライブドアショックで5億円損したときもあらあら、みたいな。僕もお金を使うことには興味がないので、そういうところで気があったのもよかったのかもしれない。
cis(しす)『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』(KADOKAWA、2018年)p.147-149
……は? ざけんじゃねえ。やはり持つべきものはカネである。前述の清原達郎は「本の中で株式投資の楽しさも訴えていきたい」「成功も失敗もありましたが、たくさんの出会いがあって基本楽しかったのです」(清原前掲書、p7)と書いているが、そおりゃあ楽しいよなあ! 莫大なカネを株で稼いで、それでいて金銭感覚まともな相性ピッタリ高学歴容姿端麗生涯の伴侶と出会えたらよお!(モニターを叩き割りながら)
そんな相場人生を送ってきたcisが辿り着いた真理はこうだ。
◉最も魅力的なギャンブルは東証というカジノ
だからやっぱり相場がいい。相場は、仕事にもなり、趣味にもなり、ゲームにもなる。(中略)
相場は、最新かつ最先端の学問であり、経済活動でもある。
最先端だから未来が予想できない。
究極に近い’’不完全情報ゲーム’’。
日々やることが勉強になり、実力をつけることになり、お金にもなる。
勉強したからといって勝てるかどうかわからないのが、いいところでもあり悪いところ。
勝負を決めるのが総合力になるのもゲームとしての面白さ。
お金は10万円くらいから参加できる。
頭がめちゃくちゃよくても勝てるとは限らない。
判断や行動が早いことも大切。
人脈だったり、情報だったり、資金調達力だったり、いろいろな側面からの攻略法もある。そういった総合力での勝負だから、ゲームとして壮大。これほどスケールが大きなゲームは他にない。
(中略)
資本主義は人類史上最高のゲームかもしれない。
cis(しす)『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』(KADOKAWA、2018年)p.195,197-198
たしかに株式投資はこの世界を舞台にした壮大なオンラインゲームであると言えなくはないか。前述のスィコータが言っていたように、彼もまた、もはや稼ぐためだけに相場をやっているわけではないようだ。
私はずっと投資投資と書いてきたが、それは主に株のことである。FXや商品先物や金銀銅などは、一応指標として価格や市況をたまにチェックしてはいるが、あまりおもしろいと思えない。そういう人は多いのではなかろうか。
ずっとなぜだろうと考えていたのだが、的確に書いている投資家がいた。
専門学校を中退してネトゲ廃人だった時代に、たまたま株を題材にしたドラマ『ビッグマネー! 〜浮世の沙汰は株しだい〜』を観たことで株に興味を持ち、ゲームセンターでのアルバイトで種銭65万円を貯め、専業投資家として150億円以上稼いで成功した片山晃(ハンドルネーム:五月)である。
僕は今のところ、株以外の金融商品にはまったく興味がありません。それはなぜかというと、きっと株式投資には体温が感じられるからだと思います。僕は自分の資産を増やすために企業の業績に投資をしていますが、その業績をつくるのは企業を形成している社員の人たちです。人の営みがつくり出すものだからこそ、そこにはさまざまなドラマやストーリーがある。為替やオプション、商品先物のような無機質なものにはない人間臭さや人がつくる歴史に大きな魅力を感じています。
片山晃・小松原周『勝つ投資 負けない投資』(クロスメディア・パブリッシング、2024年)p.254
片山晃、文才がありすぎる。支倉凍砂原作『ワールドエンドエコノミカ』アニメ化に向けたクラウドファンディングに際しての文章は名文である。
わずか数十万円の元手で口座を開いた当初の自分には、どれほどの想像力を働かせてみても今のような状況を思い描くことはできなかったでしょう。ですが、それは自分に相場の特別な才能があったからとは思いません。戦国時代の猛将が現代に生まれても活躍の場がなかったように、あるいはそれまで埋もれていたエンターテインメントの才能がYoutubeで開花したように、成功とは常に時代というスポットライトを浴びることなくして生まれることはありません。
私がこのキャリアをスタートした2005年は、ライブドアや村上ファンドが耳目を集め、日本中がデイトレブームに沸いた熱狂の頂点でした。もう少しタイミングが早ければ、そもそもオンラインで手軽にトレードをするという機会が存在しなかったし、遅ければリーマンショック後の荒廃したマーケットの中で、相場のポテンシャルを体感することなくその場を去ることになっていたかもしれません。日本の株式史上、最も良いタイミングにたまたま自分が株を始めることができた、その幸運が全ての前提にあります。
私はこうも考えます。ウサイン・ボルトよりも足の早い人間は、この地球上におそらく存在しないと。なぜなら、走るという基礎的な身体能力を試す機会は必ず存在し、その才能が見いだされないままに終わる可能性は極めて小さいからです。しかし、株の運用はどうでしょうか?学歴で厳しく選抜されたごく少数の中から、たまたま運用部に配属された何人かだけがその能力を試す機会を与えられます。その人類全体から見ればあまりにも小さなプールの中に、本物の才能がいる可能性がどれほどあるでしょうか。私たちは社会の仕組みによって、年金や保険などを通じて否が応にも相場に参加させられているのに、その大事な大事なお金の運用を、本当に能力があったかどうかも疑わしい極めて少数の人材に委ねているのです。この構造そのものが、システムに気付いた者に際限なく富を供給する装置となっているわけです。
もちろん、自分はとんでもない株の天才なのではないかと勘違いした時期もありましたが、長いあいだ相場と向き合い、こうした事実に気が付くうちに、いつしか自分は相場に勝たせてもらっているだけなのだと思うようになりました。
さて、まとめに入る。様々な投資家や相場師の本などを読んで、その思想を追ってみたわけだが、私の感想としては、「こんなの常人には到底到達できない領域だろ」ということに尽きる。
失敗したくない、損したくないという人間の本能に抗い、自分の失敗を認め、そこから学び、手法やルールに厳格に従うことができるのは、間違いなくひとつの才能である。才能は必要ないといっても、そもそも本を最後まで通読し、書かれている内容を理解して、その通りに実践できることすらもまたひとつの才能であると言うことができる。イチローが「ぼくはただ努力し続けただけ」と言うことに対して、「その努力を続けることができるのが才能であって、あんたは努力の天才だっつってんの」と思うことと同じである。
トルコ出身のエコノミスト、エミン・ユルマズはこう語っている。
Q エミンさんは、常々トレーダーは才能だと仰っていますが、具体的にはどういう意味でしょうか? 性格的なことでしょうか? それとも、スキル・能力に関することでしょうか?
投資っていうのはサイエンス、つまり科学・学問です。ただし、トレーディングっていうのは藝術・アートです。スキルです。
投資っていうのはやり方があって、ちゃんとそれを勉強して教科書通りにやれば、もしくはちゃんとした人が教えるのだったら誰でもできるんですよ。これは私は自信があります、誰にでも投資を教えることができます。小学生でも中学生でもどんな人にでも教えることはできます。簡単です、難しくはない。科学だから、学問だから。ちゃんとステップ、ABCがあります。
ただしトレーディングの場合は、生まれ持った感性もあるし知識も必要だしスキルも必要だし、ちょっと難しいんですよ。それは藝術に近い技っていう意味で言ってるんです。否定してるんじゃなくて、難しいから、そこをちゃんと皆さんが(わかっておく必要がある)。
私自身も自分を評価するとすると、自分は良い投資家だとは思ってるけど、良いトレーダーだとは思いませんよ。先物のトレーディングもやりましたけれども、上下したときの値動きにすごく感情的にやられてしまう面もあるし、自分にトレーダーとしての良い評価は与えなかった。
トレーディングはやるべきじゃない、投資をやるべきです。トレーディング的なこともやってますよ、まったくゼロってわけじゃないけど、メインはやっぱり良い資産、バリューを見つけて、そこに資金を集中的に落として、少し待ってもいいから、ちゃんとリターンを得ると。それがいわゆる投資のABCなので、難しい判断ではありません。
もし毎日短期的なトレードをするとなると、たぶん僕は一瞬で破産してしまいます。僕自身ができないことを人に教えることはできませんし、たとえできたとしても教えることはできないと思います。
直観、感性ありますよ、勝負師的な。これポーカーでもあるんですけど。ちょっと違うスキルセットが必要な分野だと思うんで、トレーディングっていうのは。僕は逆にすごく尊敬します。市場で長年に亘ってちゃんとやられないで、どの場面も乗り越えてるトレーダーは私は凄く尊敬してます。
藝術家でも弟子になることはできるけど、その人と同じ領域に達するかはわからないですね。その人の能力次第。
【エミQ】教えて!エミンさん Vol.9「日本株市場の活性化」「高配当投資について」「外食関連の見通し」「トルコの天然ガス田発見」「トレーダーの才能とは」
(探究!エミンチャンネル、2020年9月8日)
19:08~
やはり凡人は心底嫌な思いをしながら過酷な賃労働に耐えつつ、徹底的に倹約し、わずかに手元に残ったカネをひたすらオルカンなどのインデックスファンドにチマチマ入金し続ける科学的王道投資法でセコセコ増やすしかねえ。その先に何が待ってるのかはわからねえ。一緒に確かめに行かないか?
長期的に見て投資家が失敗する原因の一つは、激しい下げ相場に遭遇してパニックに陥り、上記のような最大の上げ相場に参加する機会を自ら放棄してしまうことだ。この教訓は明らかである。投資家は、「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わせなければならないということだ。相場のタイミングにかける投資は間違っており、決して考えてはいけない。
チャールズ・エリス『敗者のゲーム〈原著第6版〉』(鹿毛雄二訳、日経BP、2020年14刷)p.40
「勝っても負けても、皆自分の欲しいものを相場から手に入れる」
「稲妻が輝く瞬間」
株も女もチャンスがあれば……そん時ぁ……イクぜぇ……?
へ、へ、へ!
(完)















































