西伊豆旅行記

8月某日、大学以来の友人二人に誘われ、急遽西伊豆旅行へ出かけた。

早朝東京駅に集合し、東海道線で一路沼津まで2時間半、沼津からはレンタ・カーを借りた。車種はスズキ・スイフトであった。ボタンスタート式の車に乗ったことがなかったため、勝手がわからず戸惑った。ブレーキを踏んでボタンを押すことでエンジンがかかると同時にハンドルロックも解除されることがわかってからは難なく運転することができた。

沼津から修善寺へ向かい、有名だという禅寺(ぜんでら)そばを食したのち、西伊豆スカイラインを通って黄金岬へと向かう。西伊豆スカイラインの道中、参道の頂上付近に平和寺という新興宗教の施設があった。仏像が立ち並ぶ一角に「〇〇法〇〇条〇〇項により〇〇〇〇の立ち入りを禁ず」という旨のペンキで書かれた看板を見る。

黄金岬で「馬ロック」なる馬の頭部のように見える岩を見る。三島由紀夫の文学碑が建立されていたが父親の揮毫によるものであった。

堂ヶ島のホテルに泊まる。ちょうど夕日が沈む持間で絶景。露天風呂に入る。風呂上りに牛乳を飲む。素泊まりのため夕食を食べに松崎町の料理屋へ行く。金目鯛の刺身やクロムツの煮つけを食べる。ホテルに買える道中、地元のスーパー・マーケットで酒や朝食を購う。私はまた露天風呂に入る。私の他入浴客はいなかった。部屋に戻って酒盛りをする。

明朝、ホテルを出る。朝風呂に入った友人が猪に追いかけられた話を聞き、その姿を想像して笑う。

堂ヶ島加山雄三ミューヂアムから出る遊覧船に乗る予定が強風のため欠航となる。徒歩で洞窟を見る。土産物を購う。

海沿いを石廊崎へ向かう。石廊崎は駐車場から徒歩で上り坂を歩く。日光を遮るものが何もなく大量に発汗し日焼けをする。コンビニで購ったシー・ブリーズを体中に振り掛ける。石廊崎灯台の先にまだ道が続いており、先には神社がある。縁結びの神として有名らしい。岬の断崖は絶景。しばし眺める。

下田へ向かう。下田公園からペリーロードを歩く。ペリーが上陸した際の応接の場として、また条約締結の場、アメリカ軍調練の場として使用された了仙寺へ行く。近くにある黒船記念館へ行く。友人らは興味がないというので私だけ入る。ペリー艦隊が下田へ入港した際の教科書にも載っている有名な絵などを見る。当時の人々に思いを馳せる。

雰囲気のある喫茶店で友人と合流し昼食を食べに道の駅へ行く。金目鯛の海鮮丼を食べる。

414号線で天城峠を越える。伊豆の踊子の舞台となった場所で、多くの文人が訪れ滞在したことも頷ける美しい風景があった。道の駅天城越えでワサビソフトクリィムを食べる。三島駅で車を返却し、東海道線で東京へ戻る。

美しく、食い物も美味い。また行きたいと思った良い旅だった。